のどもとにけもの

のどもとにけもの
奪いあうことを待っているわけでもないのに

ぼくの唇は冷えて
きみの鼓動を探している

奪いあえたらそれは感情で 愛にさえなれるんじゃないか


きみから奪えるなら
ぼくはどんな熱に焼かれてもいい


きみの喉元に歯をたててその鼓動を探し当てて、その熱を身に受ける

ぼくの喉笛は噛みちぎられて、短く鳴って、その瞬間に交わすものを、ぼくは願っている

のどもとにけもの、奪い合う交感を例えようもないほど望んでいる

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