骨壷を開けようとしたことがある
織物の分骨袋と呼ばれるもので 何か封がされているわけでもなく ただ紐で寄せてあるだけのもので
不在に耐えられず その骨だけでも見たかった し おそらく持ち帰ろうとしていたと思う 自分のことだけれど、分からなかったけど
逡巡して、ぐ、とわりと強い力で袋のとじめに手をかけたら、私の想像の10倍くらい固く閉じられていて、ぴくりともしなかった
その瞬間泣きそうになって
そっと手を離した
自分の願い事をして石を持ち上げて、自分が思うより軽かったら叶う、重いと叶わない、みたいな石のことを思い出して、何よりその骨になってしまった人にやめな!と強く、強く止められた気がした。
だって一ミリも緩まなかったんだもの。
涙がでてきて、お堂の中で謝って、そのまま帰った
誰もいなかったし、監視カメラもないし、開くまで手をかけることはもちろんできたけど、しちゃいけないんだと思った。私には、許されないんだな、と。誰に許されないかもしれないけれど。
今は綺麗にお墓と、実家のお仏壇に納まっている。
8月はもう、私にとってはそれだけの季節だな。
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仕事を辞めたい気がする。分解するとそれは真実ではないし、仕事自体を辞めたいと思ったことはない。この環境と働き方を続ける元気がもうないな。と思う。
手放せない理由の方がまだ多いけど、それごと全部捨ててしまいたい気持ちになる。
家族も、ずっと連絡をとり続けてきた友だちたちも、全部閉じてしまいたくなる時がある これはきっとたいていの人類はそうだろうけど
孤独が得意なことと、自ら孤独になろうとすることは違う。
後者はあまり健康ではない気がする。
台湾があまりに良かった。またすぐ行きたい。
猫がいなければとっくに休職でも退職でもしていたかもしれないな。それも含めて先輩の采配なのだろうな。そうか、そうだったのか。
そうだったのか…。
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