夜を持ち寄ってやっと触れることができる
こみ上げる愛しさの中に混ざる暴力的な衝動を飲み込んで 君を甘やかす
そういう欲望のこと
君と会うのはいつだって夜だった
月の明かりも美しかったことはなくて
不規則な街灯のオレンジ
ふらふら歩いていれば なんだか邦画のどうしようもないワンシーンみたいだなぁって ひらひら笑った
ぽつりと君に触れる
それだけで、百年生きていけるような瞬間が確かにあって
衝動のような記憶が きっと僕を本当に百年生かすのだろう
美しかったことなんてなかった
それでも僕には十分な愛だった
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宝石はする減る。
すり減るだろう。すり減っている。
心臓にものすごい量の衝動というのか、言語化をはなから諦めてしまうような感情の質量が流れ込む、というのか、そういう瞬間を反芻して反芻して、約束なんてなくても百年生きられるタイプのホモ・サピエンスなんですけど、ホモ・サピエンスというか、人間、なんですけど、インターネットをしているとそういう人はわたし以外にも存在していて
それに胸をなでおろす瞬間もあったりします
夜に多くのものを託してしまうのは人間の所業なのだと思いますが
綺麗な思い出からは何も失えない、というのが私がなんとなく29歳になって気付いたことかなぁと思います。
べつに誕生日とかでないけど。
他人と関わることを平均よりサボってきただろうな、という自覚がある。あるので、あるので。
困ったね。
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