(untitled)

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ぎゅっと抱きついた瞬間、戸惑いの声が聞こえたけれど、私は腕にある暖かさや背中の少し骨ばった感触を噛み締めていて、だけど私の頭には彼女の顔が浮かんだ


幸せそうな笑顔に、幸せいっぱいの言葉、はにかんで笑うしぐさが、どうしようもなく浮かんでた。


私がこの人に抱きついているのは、硬い胸だなと思うのは、あたたかいなと思うのは、私が寂しいからなんだと分かった。

何かを求めるより自分を埋めたいだけで、それが埋められて溢れているような彼女が、羨ましいんだと気づいた。

私の浅ましさは、どうしようもないね

触った分だけ寂しくなるって知っていたはずなのに。

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