手のひらの孤独

手のひらの孤独
僕らの孤独は癒されない

僕の哀しみはどこまで手繰っても僕のもの以外にはなれなくて

分かち合うという言葉の果ては
僕らが皮膚をもって触れあえるという幸福が否定する

限りなく近づいて 言葉を全力で泳がせても届かない場所があって

その哀しみが僕らをまた隔てていく

君の孤独は癒されない

君の哀しみはどこまで手繰っても君のもの以外にはなれなくて

それでも僕は君のように君の哀しみに泣きたい


それでも僕は君のように、君の哀しみに泣きたい。

name
email
url
comment