ポラリス

ポラリス
星を見よう、と言ったら
嫌だ、と言った

北極星が嫌いだから、と

僕はそう、と言って月を見た

目印になるほど、変わらないものが君は嫌いだ

そんなものなどない、と痛いほどに知っているから
変わりたくないと思うほどふたりの時間が離れていくから




夕暮れの中で 君を見るのが僕は嫌いだ

君が泣いているように見えて
離れたくないとおもうから



(北極星を呪うのは
僕の方だと気付くから)

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