傘のない雨の日

君は全部棄てようとする

大事じゃないものも、だいじなものも、同じように同じところにしまって
いっしょくたに放り投げる

それからだいじなものがよく分からないと言ってみせる

僕の手には何もないと、投げ捨てた感覚を残したままで

君は全部棄てようとするから

僕はそれを拾い上げずにじっと見る

棄てられることもないほどくだらない言葉で
君と笑う

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