ヘンゼルとぼく

君のポケットには小さな穴があいていて

君がひとつ歩くたび
君がひとつ俯くたび

小さな星が落ちていく

ぼくは単純に惹かれてしまうよ

その穴をあけたのは君なの
君の今まですれ違ってきた質量かもしれない

君が誰かに向けて落とすしるし

ぼくにはポケットにあいた小さな穴が祈りに見えるよ

君のそばで

お腹の足しにもならない小さな星をぼくはついばんで

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