青を請う

青を請う
僕はたくさんのものに許されたかった


あの青や、あの風や、あのてのひらに許されたかった


多くの言葉が僕を呪うけれど
いくつもの色が僕を拒むけれど


僕の足跡を残すことを許されたかった

僕の見た空を残して欲しかった
誰かが、同じ空を見て、できたら少し微笑んでいて欲しかった


僕はかみさまに願うことは覚えなかったけれど

それでも祈ることを知りたかった


僕はたくさんのものに許されたかった

あの青や、空や、雲を動かす風と同じ場所にいることを許されたかった


僕が僕を呼ぶ声に泣くまで、僕であることを失いたくなかった

僕がこの空の下で笑うことを 泣くことを
さよならを寂しいと
思うことを、諦めたくなかった


だから許してほしい
この世界で 僕が いきてゆくこと

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