ひだまりの向こう

ひだまりの向こう
僕は知っていた

近づけない白があること
近づけない青があること

頷いて、歩く、その度に

君は泣いたし、振り向かなかった

風がつよく吹いて、声は消えて、君が見えなかった


知っていた

近づけない白があること
近づけない青があること


近づけない、その思いをちらつかせて
それでも君は 振り向かなかったこと


眩しくていつも 君の背中の向こうに

ひだまりを呼ぶ陽があったこと

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