連綿の星

連綿の星
走り去る人の影に木々のざわめきが重なる

美しい景色だ

だけど、君のことを思い出す
君のことしか思い出さない


美しいものをみると、
美しい空気を感じると、
綺麗だ、と呟く瞼の裏には君しか浮かばない

君に見せたいわけじゃあないんだろう
祈りに似た言葉で繰り返す呪文


光のゆらめきが窓に踊って
まどろみは歌のよう


僕は呟くことをやめた

ああ、けれど


こんなにも僕の瞼の裏には星が宿っている

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