アクアリウム・ジーン

きらめきが踊る

積み重なった透明が青になりながら揺れている

赤が 黄が 銀色の鱗が きらきらと泡を落としながら泳いでいく

僕はその様を覗き込み、指をつけ、口をあける

指先の向こうをすい、ときらめきが通りすぎて ぼくは何も言葉を持たないと、つまさきからしびれのように背中に抜ける感覚で知った

積み重なる世界の、僕は水槽の中に立っていた

通りすぎ 揺れている 青の遺伝子

僕をなす細胞の、死と生の群れ

青い箱の僕に満ちる その遺伝子

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