帰り道

帰ろうよ

胸元でペンダントが囁いた

指先がかじかんだままポケットの中にいて 靴はぎゅっぎゅと雪を踏み固めている

厚い、コートの下に 閉じ込めていた
長い、マフラーの下に隠していた

簡単な言葉で

こどく さびしさ ものほしさ

かじかんだ指先が誰かを探しているのを
口許が泣きそうに歪むのを

押し込めて、喉元で何かが滞るのを知りながら、誰にも悟られないように

胸元でペンダントが囁いた

帰ろうよ


苦しくても寂しくても
帰ろうよ

アクアリウム・ジーン

きらめきが踊る

積み重なった透明が青になりながら揺れている

赤が 黄が 銀色の鱗が きらきらと泡を落としながら泳いでいく

僕はその様を覗き込み、指をつけ、口をあける

指先の向こうをすい、ときらめきが通りすぎて ぼくは何も言葉を持たないと、つまさきからしびれのように背中に抜ける感覚で知った

積み重なる世界の、僕は水槽の中に立っていた

通りすぎ 揺れている 青の遺伝子

僕をなす細胞の、死と生の群れ

青い箱の僕に満ちる その遺伝子

君の名前

星空の中から たったひとつの光を選ぶ

それはなんてたよりなく おそろしいことだろう

僕たちの目はひとつひとつ、一等星を見分ける

たくさんの星空の中で、君しかいない



なんて、こわくて、どうしようもない。

あしあとたち

雪が降ると、足跡がいっぱいはあって。

自分の3分の2くらいしかなくて、小さいなーとおもう足跡とか、でっかー!っていうような足跡とか。

そういうのがいっぱいあって、その中を雪に降られながら歩いていくと、なんともいえない気持ちになります。

色んな人が、生きてるのかなぁ、とか、単純に。

分かってないね、

分かってないね、
危なっかしい、なんて言う前に

手を繋いでくれればいい

(untitled)

(untitled)
君の歌を話してよ

眠りに落ちる前の耳元で
夢の中まで聞こえるように

君の歌を話してよ

例えば

例えば
もう、いいんじゃないかと思うときがある

誰かの手を離すような手軽さで ふと、その手をとってもいいんじゃないかと 思うときがある

自分が自分に許せないことを、誰かに許してもらえばいいんじゃないかと